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民法の規定の仕方が曖昧なため、個々のケースで、離婚請求が法律上認められ
るのが微妙なケースが多い。
しかも、やっかいなのは、裁判所は、離婚を認めるにせよ否定するにせよ、判決
文には本音を書かず、建前を書くことが多い。
以下は、過去の判例から、おおよその統計を出したのだが、それは、判決から推
測される建前の統計であることをご理解願いたい。
浮気した配偶者からの離婚請求
①相当長期間の別居
②未成熟子の不存在
③離婚を認めても著しく社会正義に反しないこと
の3つが離婚原因とされる。
そして、③については、
1.離婚しても相手方を経済的に困難にさせないこと
2.今日まで婚姻費用を誠実に支払ってきたこと
が、重要な判断材料となっている。
このうち、一番客観的なのが、別居期間で、この観点から分析してみよう。
離婚が認められた判例
別居6年 東京高判平成14年6月26日判時1801号80頁
同居22年 子供なし
別居6年2ヶ月 仙台地判平成10年3月11日未公表
同居21年 子供なし
別居8年 那覇地判平成15年1月31日判夕03年9月15日1124号
同居3年7ヵ月 未成熟子あり
別居8年 最判平成2年11月8日判夕745
同居23年 未成熟子なし
別居9年1ヶ月 福岡高裁那覇支判平成15年7月31日判夕1162号
同居3年11ヶ月 未成熟子2人
別居9年半 最判平成5年11月2日家月46巻9号40頁
東京高判平成3年7月16日判時1399号43頁
子供なし
別居10年 最判昭和63年12月8日家月41巻3号145頁
同居数ヶ月 子供なし
別居13年 最判平成6年2月8日判時1505号59頁
同居15年 未成熟子あり
別居13年 大阪高判平成19年5月15日判夕1251号312頁
同居8年(家庭内別居期間2年を含む) 子供2人
別居16年 最判昭和63年4月7日判時1293号94頁
同居21年 未成熟子なし
別居22年 最判昭和63年2月12日判時1268号33頁
同居17年 未成熟子なし
別居22年 東京高判平成元年2月27日判夕714号217頁
同居8年 未成熟子なし
別居26年 大阪高判平成4年5月26日判夕797号253頁
同居24年 未成熟子なし
実務上は10年が基準となっているが、基準の1つに過ぎず、最終的には、離婚
を認めても著しく社会正義に反しないか否かという、かなり曖昧な基準で判断して
いる。
性格の不一致での離婚による離婚請求
離婚事件で一番多いケースだが、基準がないに等しい。ただ、婚姻費用をきちん
と支払っているケースでは、5年未満でだいたい離婚が認められており、5年が事
実上の上限になっている傾向がある。
訴訟や調停では、当事者は破綻に至るプロセスを強調しがちであるが、最近の
実務では、別居期間と子供の有無・年齢・当事者の属性など客観的な事実を重
視する傾向がある。
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